ブラックバスのスポーニングとは
スポーニングとは直訳すると、「spawning」=「産卵すること」です。
産卵している状況に入ったブラックバスの状態を、スポーニングと言います。
ブラックバスのスポーニングの時期
When the water temperature is between 55 and 65 degrees, largemouth bass will seek out a shallow, protected area for spawning.
出典:bassresource.comThe Ultimate Bass Fishing Resource Guide Seasonal Habits of the Largemouth Bassより引用
直訳:水温が55F(12.7℃)から65F(18.3℃)の間の場合、オオクチバスは産卵のために浅い保護地域を探します。
水温が約13℃〜18℃に上がってくる時期がブラックバスにとってのスポーニングの時期です。
おおよそ、3月下旬から4月の春先がスポーニングの時期に当てはまります。
ブラックバスがスポーニングする場所
水深
ブラックバスがスポーニングする水深は、太陽光が届く範囲内です。
なぜならば、卵から孵化したブラックバスの稚魚は、太陽光の紫外線があたることによって、ビタミンAとビタミンDが生成され、免疫力を高めたり、骨が形成されるからです。
よって、スポーニングを行う水深は、太陽光の届く1.8m以内が多いです。
透明度の高いクリアレイクでは、深い場所まで太陽光が届きやすいので4mの水深でも産卵することがあります。
場所
ブラックバスがスポーニングする場所は、深場が隣接していて、浅い場所がフラットになっている地形を選ぶ傾向があります。
ブラックバスが浅場へと上がってくるときは、深場に切り株や岩などが絡んでいる場所を辿りながら徐々に浅場に上がってきます。
産卵に適した浅場の地形は、小石などが転がっているハードボトムで、多少の泥や砂がある場所が最も良いです。
産卵した卵に泥などが付くことを極端に嫌いますので、風や流れの影響の無いワンドの奥、ウィード(水草)や倒木で守られているような場所を好みます。
どれか1つの要素が良いというわけではなく、複数の要素が絡んでる場所が良い場所なのです。
ブラックバスのスポーニングはいつから始まるのか
スポーニングはいつから始まるか決まっているわけではなく、水温の上昇にあわせて、水温の高い場所から徐々にスポーニングが始まっていきます。
太陽は東から昇り、南を通りますので、北西の岸から温められやすくなります。白い砂や石のエリアではなく、黒土や赤土のバンクを伴ったエリアの方が太陽光を吸収しやすいので、水温が高くなりやすい傾向があります。
よって、北西の黒土のバンクからスポーニングが始まっていく傾向があります。
ブラックバスのスポーニングと大潮の関係
ブラックバスのスポーニングに直接影響する要因は、月の満ち欠けで起きる大潮ではなく、日照時間と水温です。
春先の大潮がブラックバスに及ぼす影響は、ブラックバスが食べるエサにあります。
春先は、ザリガニやカエルが大潮に抱卵や産卵すると言われており、それらを捕食するためにブラックバスが活発になるのです。
アメリカでは、シャッドと呼ばれるブラックバスが好んで食べる魚も、大潮に産卵することで有名です。
これらのエサを食べて栄養を蓄えたのちにスポーニングすることは、大潮というのは間接的に影響はありますが、直接スポーニングに影響しているとは言えないのです。
まとめ
ブラックバスの生態を学ぶ上で、スポーニングは重要な行動パターンの1つです。
行動が読めなかった年でも、目視でネスト(産卵床)を見つけて、どのようなルートを辿ってそこにネストを作ったのか逆算することで学びを深くできます。
何年もかけてブラックバスの生態を追い求めていく面白さがあるのが、スポーニングだと言えるでしょう。
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