バス釣りにおいてフロロカーボンラインは、非常によく使われるラインです。
今回は、フロロカーボンラインの強度やラインの太さ、特徴について紹介します。
フロロカーボンの素材
フロロカーボンラインの正体は、ポリフッ化ビニリデンというプラスチックです。
クレハ合繊株式会社クレハグループだけの生粋のフロロカーボンより引用
このポリフッ化ビニリデンは、
- 変形や破壊に対する抵抗力が高い
- すぐれた耐薬品性
- 耐熱性
- 加工性が良い
- 気候の変化に強い
という特性があります。
フロロカーボンの強度
フロロカーボンラインとよく強度の比較をされるのが、ナイロンラインです。
ラインのパッケージには、ラインの引っ張り強度が記載されています。
同じラインの太さで比較すると、フロロカーボンラインとナイロンラインの引っ張り強度は同じです。
フロロカーボンの太さ
フロロカーボンラインと、ナイロンラインは同じ引っ張り強度で同じ太さであることがわかりました。
しかし、フロロカーボンライン同士を比べると、同じ引っ張り強度でも太いフロロカーボンラインが存在します。
例えば、サンラインのFCスナイパーなどのように根ズレ対策用のコーティング剤をまとっている場合、ラインが若干太くなる場合もあります。
それでは、フロロカーボンの特徴をみていきましょう。
フロロカーボンの特徴
フロロカーボンの比重
ナイロンライン(比重1.14)やPEライン(比重0.96〜0.98)と比較すると、フロロカーボンは比重が1.78と重いため、水に沈みやすいです。
重いルアーの飛距離
扱うルアーにもよりますが、1/2oz(14g)以上の重いルアーをベイトリールでキャストするとき、ナイロンラインよりも飛距離がでます。
それは、フロロカーボンラインの方が比重が重いため、スプール全体が重くなります。重いスプールの方が、1度回転してしまうと慣性の法則で回り続けようとするので、飛距離が伸びるのです。
水中で見えづらい
フロロカーボンは、水との屈折率が近いため、水中でラインが見えづらいのが特徴です。よって、魚からはフロロカーボンラインに気づかれにくいです。
根ズレ
根ズレの強さもナイロンラインとよく比較されます。フロロカーボンラインとナイロンラインの、根ズレに対しての切れ方には差があります。
ナイロンラインは、根ズレによる傷の深さ分だけラインが細くなります。
しかし、フロロカーボンラインは単線の合成繊維なので、根ズレの場合はささくれのように徐々に細くなります。
フロロカーボンラインの劣化
フロロカーボンはナイロンラインと比べると、吸水性も低く紫外線劣化もありません。
しかし、比重が重いことから、ボトム(底)に沈んだストラクチャー(障害物)に擦れて劣化します。
擦れて劣化した部分は白く濁ったような色になるので、その部分は切り取って使うようにしましょう。
フロロカーボンの結束強度
結節強力は直線強力に対して、ナイロンの場合70~90%、フロロカーボンの場合は60~80%、PEの場合は40~50%の強力になると言われています。
株式会社デュエル初心者必見!釣り糸(ライン)の強度と規格より引用
フロロカーボンラインの結束強度は、PEラインより強く、ナイロンラインより弱くなります。結束強度が落ちることを見越して、ラインの太さや強度を選ばなければなりません。
フロロカーボンの感度
フロロカーボンラインと他のラインの伸度を比較してみましょう。
- フロロカーボンの伸度…23〜26%
- ナイロンライン…25〜30%
- PEライン…2〜4%
比較してみると、フロロカーボンラインもナイロンラインと同じような伸度です。しかし、ナイロンラインは軽い力でも伸びるのに対し、フロロカーボンラインは伸び始めるまでにある程度の力がかからないと伸びないのです。この初期伸度の低さがフロロカーボンラインの感度に繋がります。
ボトム(底)に沈んだストラクチャー(障害物)にルアーがあたってもナイロンラインは伸びてしまって衝撃を吸収するのに対し、フロロカーボンラインは弾くため、手元に振動が伝わりやすいのです。
フロロカーボンラインの扱いやすさ
フロロカーボンラインは、ナイロンラインと比較するととても硬く感じます。この硬さは慣れないと扱いにくいでしょう。
糸ふけを重視するバスフィッシングにおいて、この硬いフロロカーボンラインはライントラブルの原因にもなります。
特にスピニングリールでは、6lb以上のフロロカーボンラインを糸ふけのまま巻いてしまうと、その糸ふけのままゆるく巻かれた部分が一気に出てしまうようなトラブルも起きてしまいます。
フロロカーボンラインの価格
メーカーやラインのランクにもよりますが、一般的にはPEラインとナイロンラインの中間の価格に位置するのがフロロカーボンラインになります。
まとめ
フロロカーボンラインのメリットやデメリットとも言える特徴を理解し、上手に取り入れることが重要です。
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