マルトのトレブルフックをインプレ!がまかつやカルティバと比較

マルトのトレブルフック フック(針)

コスパが良いトレブルフックを探していると、マルトというブランドに行き着きました。
今回は、マルトがどのようなブランドなのか、また、がまかつやカルティバと比較した時に品質が良いのかインプレッションしていきます。

マルトってどんなブランドなのか

マルトのトレブルフック

釣具メーカーの株式会社土肥富(どひとみ)が展開している針のブランドの一つがマルトです。
明治40年までは、釣り針は手作業で作られていました。
実は、株式会社土肥富は日本で初めて機械で釣り針を作ることに成功し、大量生産を可能にする基礎を築き上げたメーカーなのです。
しかし、機械式で作った釣り針が受け入れられるまでには相当な苦労があったようです。

販売・販路については、従来の手工製釣針と若干異なる点が指摘され、見劣りするとか、重厚性にかけるとか、なんぐせをつけられてなかなか使用してくれなかったのを、各地の漁師を訪問し、無料で新製品を配布して宣伝に努め東奔西走しました。
ようやくにしてその真価を認められるまでに、相当の期間と犠牲を必要としました。

出典:株式会社土肥富 マルト釣針小史より引用

現在では、「より良いものを、より安く」をモットーにしているとのことなので、コストパフォーマンスがどのくらい高いのか検証してみたいと思います。
まずはどのくらい価格が安いのかみていきましょう。

マルトのトレブルフックの価格

カルティバとがまかつのトレブルフック

マルトのトレブルフックは、10本〜20本セットで売られています。
10本あたりの価格はモデルやサイズによって異なりますが、おおよそ385円〜825円で、平均は約450円で、1本あたりは45円です。
がまかつやオーナーばりのカルティバは1本あたり約100円ですので、1本あたり45円だとかなり価格は安いと言えます。
次は、品質が高いのかどうか検証していきましょう。

マルトのトレブルフックの品質をインプレ

サイズや重さ、線形などはカタログやホームページで確認することができますが、購入しないとわからないフックポイントの鋭利さや強度、コーティングの色合いを、がまかつとカルティバのフックと比較してインプレッションしていきます。

フックポイントの鋭利さ

4種類のトレブルフック

フックポイントの鋭利さを比較するために今回用意したのは、

  • マルト No.7771-CP
  • がまかつ トレブル21
  • カルティバ スティンガーST-46
  • ダイソー クランクベイトに最初から付いているトレブルフック

上記4種類を用意しました。
フックポイントだけの確認のため、フックサイズは揃えていません。
それでは、比較していきましょう。

フックポイントの拡大図

マルトのフックが他のメーカーと比較して、フックポイントに差があるのかどうかみていきましょう。

マルトのトレブルフック

マルト No.7771-CPはCP槍先釣針という技法が施されたフックポイントが確認できます。
安いからと言って、フックポイントの甘さは見られません。

CP槍先釣針

出典:株式会社土肥富 No.7771-CP トリニティ丸型3本針,CP,平打,鋼製,化学研磨付 【CP槍先釣針】 より画像引用

がまかつ、カルティバ共に甘さは見られません。

がまかつのトレブルフック
カルティバのトレブルフック

ダイソーのトレブルフックは、新品でもフックポイントの曲がりが確認されました。
ダイソーのトレブルフックに関しては、品質が高いとは言えなさそうです。

ダイソーのトレブルフック

爪に引っ掛かるかどうか

釣り場でフックポイントが尖っているかどうかを確認するのに、爪に引っ掛かるかどうかで確認することが多いため、今回はこのやり方で比較してみます。
フックが爪に引っ掛かりにくい軽量の小型シャッドプラグに各トレブルフックをセットして実験を行います。
まずは、カルティバとがまかつですが、

カルティバとがまかつのトレブルフック

きちんと爪に引っ掛かって滑ることはありません。
続いて、マルトのNo.7771-CPを確認してみましょう。

マルトのトレブルフック

掛かり具合はがまかつとカルティバと全く変わりません。
とても値段が半額の以下のものとは思えないぐらいです。

続いて、ダイソーのクランクベイトに最初から付いているトレブルフックを確認してみましょう。

ダイソーのトレブルフック

トレブルフックの3つのフックのうち、2本は爪に引っ掛からず、1本は掛かりました。

ダイソーのトレブルフック

掛かった1本もかなり甘く、マルトやがまかつ、カルティバとは比べ物にならないぐらい品質は低いです。

強度

マルトのトレブルフックを、がまかつやカルティバの線形や重量の近いものと引っ張り合いをし、どちらの方が強度があるのかみていきましょう。

マルトVSがまかつ

マルトとがまかつのトレブルフック
マルト
No.7771-CP
12
がまかつ
トレブルRB-M
12
線形(mm)0.670.60
重さ(g)0.1840.15

マルトのトレブルフックNo.7771-CPの12番の線形や重さに近い、がまかつのトレブルRB-Mの12番を用意しました。
マルトのトレブルフックのほうが線形が約1.1倍太く、約1.2倍重いのです。

マルトとがまかつのトレブルフック

2つのトレブルフックをプライヤーで挟み、左右から引っ張りました。

マルトとがまかつのトレブルフック

線形が太いにも関わらず、安いマルトのトレブルフックの方がもし先に伸びてしまったら…という不安はありましたが、マルトのトレブルフックが勝ちました。

マルトVSカルティバ

マルトとカルティバのトレブルフック
マルト
No.7771-CP
4
カルティバ
スティンガーST-46
4
線形(mm)0.98不明
重さ(g)0.6630.76

マルトのトレブルフックNo.7771-CPの4番の重さに近い、カルティバのスティンガーST-46の4番を用意しました。
マルトのトレブルフックのほうが若干軽く、カルティバの約87%程度しかありません。

マルトとカルティバのトレブルフック

2つのトレブルフックをプライヤーで挟み、左右から引っ張りました。

マルトとカルティバのトレブルフック

4番のトレブルフックになると2つのフック共に硬すぎて、折るどころか曲げることもできませんでしたが、先にたわみ始めたのがカルティバのトレブルフックです。
しかし、このレベルのたわみであればカルティバのフックの特性とも言えます。
おそらく、マルトのフックは限界点で折れるタイプのトレブルフックであり、カルティバは折れずに曲がっていくタイプのトレブルフックという印象です。

マルトVSダイソーのトレブルフック

ダイソーのトレブルフック

ダイソーのトレブルフックは、プライヤーで少しの力を加えただけで折れてしまいました。
マルトのフックとの対決はせずとも、強度に不安が残る結果となりました。

コーティングの色合い

今回購入したマルトのトレブルフックでは、3種類のコーティングを選んでみました。
今回購入したコーティングは、

  • NS+FC
  • 錫+FC
  • 錫+クリア+FC

の3種類です。
それでは、それぞれ詳しくみていきましょう。

NS+FC

マルトとがまかつのトレブルフック

NS+FCというコーティングは、

従来のメッキの上にフッ素コーティングを行っている

出典:株式会社土肥富 No.7771-CP トリニティ丸型3本針,CP,平打,鋼製,化学研磨付 【CP槍先釣針】より引用

とマルトのホームページに記載されています。
実際届いたものをがまかつのトレブルSP-Mと比較してみると、マルトの方が少し色が薄く、がまかつの方が少し黒っぽい色合いでした。

マルトとがまかつのトレブルフック

錫+FC

マルトとカルティバのトレブルフック

錫+FCというコーティングは、

防錆力のある(錫)メッキの上にフッ素コーティングを行っております。従来の(錫)メッキに比べ、貫通力50%以上アップ、防錆力もアップしています。

出典:株式会社土肥富 No.7771-CP トリニティ丸型3本針,CP,平打,鋼製,化学研磨付 【CP槍先釣針】より引用

とマルトのホームページに記載されています。
カルティバのST-46と比較してみると、マルトの方は未使用の1円玉のような光沢があり、カルティバは光沢がなく、使用した1円玉のような色合いです。

マルトとカルティバのトレブルフック

錫+クリア+FC

マルトのトレブルフック

錫+クリア+FCというコーティングは、

(錫)メッキの上にクリアコートを行い、その上に更にフッ素コーティングを行っております。
従来の(錫+クリアコート)に比べ、貫通力50%以上アップ、防錆力もアップしています。
特に防錆力は最強クラスとなっており、海での使用に最適なフックとなっております。
※クリアコートの粒子感が残っている為、(N+FC)や(NS+FC)よりもツルツル感では劣ります。

出典:株式会社土肥富No.7771-CP トリニティ丸型3本針,CP,平打,鋼製,化学研磨付 【CP槍先釣針】

とマルトのホームページに記載されています。
錫+FCと見た目は変わりません。
しかし、錫+クリア+FCのフックを指先で触ってみると、多少のザラつき感があります。
魚に刺さる時に抵抗になるほどのザラつき感ではありませんが、使う人によっては気にする方はいるかもしれません。

マルトのトレブルフック

マルトのトレブルフックの評価

マルトのトレブルフック

マルトのトレブルフックのフックポイントの鋭利さや強度の評価は、がまかつやカルティバと変わらないと言っていいでしょう。
株式会社土肥富が掲げている、「より良いものを、より安く」は確かなものと言えます。
トレブルフックは鋭利さや強度だけでなく、重さもルアーのアクションを左右する重要な役割です。
がまかつやカルティバとは違うコーティングをまとっており、重さも違いますので、ルアーごとにフックを付け替えることで高次元でルアーのアクションを引き出せるでしょう。
今までマルトのトレブルフックを使ったことが無い方は、選択肢に入れてみるのをおすすめします。

マルトのトレブルフックの購入方法

今回実験で使用したマルトのトレブルフックは、オンラインでの限定販売です。
マルトの公式ホームページか、アマゾンなどで購入ができます。

もし店舗で購入したいのであれば少々価格が高くなります(がまかつやカルティバと変わらない)が、odz(オッズ)というブランドで展開していますので、探してみるのもいいかもしれません。

まとめ

トレブルフックは消耗品なのでコスパは追い求めたいけど、魚にガッチリ掛かる高品質のフックが欲しいと思い、見つけたのがマルトというブランドのトレブルフックです。
使ったことのない方はぜひ、マルトのトレブルフックを使ってみてください。

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