スピナーベイトは、構成しているパーツの多さから、重さの考え方が非常に複雑です。
今回は、よく使われるスピナーベイトの重さの種類や水深との関係、使い分けなどを紹介します。
スピナーベイトの重さの種類
スピナーベイトの重さは、人気のある1/2オンス前後の重さや、ジャッカルのメガロドーンに代表される1.5オンス(32g)以上の重さまで幅広くあります。
スピナーベイトによく使われる重さの早見表を作成しましたので、みてみましょう。
オンス | グラム |
1/4 | 7 |
3/8 | 10.5 |
1/2 | 14 |
3/4 | 21 |
1 | 28 |
1・1/2(1.5) | 32 |
2 | 56 |
スピナーベイトの重さ表示
スピナーベイトに表示されている重さは、ヘッド部分の重さです。
ブレードやラバーなどを含めたスピナーベイト全体の重さは、表示されている重さよりも重くなります。
それでは実際に、重量差がどの程度あるのかみてみましょう。
1/2オンス(14g)表示のスピナーベイトの全体の重さを量ってみます。
1/2オンス(14g)表示のスピナーベイトの全体の重さは18gでした。
表示よりも4g重いことが分かります。
スピナーベイトの重さと水深の関係
スピナーベイトは、重さによって水深が変わるわけではありません。
スピナーベイトを引く水深を決めるのはアングラー(釣り人)自身です。
重さのあるスピナーベイトでも、速く引けば浅い水深を引くことができます。
逆に、軽いスピナーベイトでも、遅く引けば深い水深を引くことができます。
しかし、1/2オンス(14g)を水深2mで引いてくる感覚を中心としたときのそれぞれの重さの水深は、おおよそ50cm刻みで前後します。
重さに対する水深の早見表を作成しましたので、みてみましょう。
オンス | 水深(m) |
1/4 | 1 |
3/8 | 1.5 |
1/2 | 2 |
3/4 | 2.5 |
1 | 3 |
1・1/2(1.5) | 4 |
2 | 5 |
スピナーベイトで人気のある重さが3/8オンスと1/2オンスである理由
スピナーベイトは、様々なパーツが組み合わさって1つのルアーとして機能しています。
中でも、スピナーベイトのヘッドの重さは、全てのパーツをコントロールする重要なパーツです。
軽いヘッドに大きすぎるブレードを付けると、軽いヘッドではブレードの回転を制御することができずに、横に倒れてしまいます。
また、重いヘッドに小さすぎるブレードを付けてしまうと、ブレードの回転が速くなりすぎて水圧に負けてしまい、ブレードの回転が動いたり止まったりするだけでなく、ヘッドが左右に動いてしまい、真っ直ぐ引けなくなります。
つまり、ヘッドが極端に軽すぎたり重すぎたりすると、スピナーベイトとしての動きが破綻しかねないピーキー(※)なセッティングになってしまうのです。
よって、セッティングの幅が広い、3/8オンスと1/2オンスの重さのスピナーベイトに人気があるのです。
※ピーキー(peaky):操作性が神経質であり、ある限定的な範囲では非常に高い性能を発揮するが、その範囲外の場合は操作性が低いこと
スピナーベイトの重さ違いの使い分け
スピナーベイトの重さの使い分けは、市販のものであれば、軽いスピナーベイトはアピール力が低く、重いスピナーベイトはアピール力が強くセッティングされていると考えていいでしょう。
また、軽いものは水深が浅いところを引きやすく、重いものは水深が深いところを引きやすくセッティングされているものが多いです。
重要なことは、重さだけでなく、ブレードの形や大きさ、ラバーの量、使われているワイヤーの太さや長さで、スピナーベイトを引ける水深やアクションが変わるということを理解しておくことです。
まとめ
スピナーベイトの重さを理解するということは、スピナーベイト全体のバランスを理解することになります。
様々な重さのスピナーベイトに、いろいろなブレードやラバーを自分なりにカスタムして、スピナーベイトへの理解を深めることも面白さの1つかもしれません。
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