バス釣りでのバブレーションは、タックルや使い方で釣果が大きく変わります。
今回は、バイブレーションの使い方やロッドの選び方、使う時期、根がかり対策などについて解説します。
バイブレーションとは
日本でいうバイブレーションは、アメリカではリップレスクランクベイトと呼ばれています。
Lipless crankbait — a sinking crankbait that has no diving lip
出典:BASSMASTER Bass fishing terms and expressionsより引用
直訳:リップレスクランクベイトとはーダイビングリップのないシンキングクランクベイト。
アメリカ最大のバス釣り協会であるB.A.S.Sはバイブレーションのことを、シンキングでリップのないクランクベイトと定義しています。
しかし、以前はフローティングタイプやサスペンドタイプが販売されていた経緯もあり、日本ではそれらをバイブレーションとよんでも問題ありません。
また、アメリカではラトルベイトと呼ばれるほど、ラトルで音や振動を出すことに重点を置かれたルアーとして位置づけられています。
バス釣りでのバイブレーションの2つの使い方
バス釣りでのバイブレーションは、横方向への動かし方と縦方向への動かし方の2つの使い方があります。
それではそれぞれ詳しくみていきましょう。
横方向への動かし方
リールを巻いてバイブレーションを地面に対して平行に引いてくる使い方が横方向への動かし方です。
バイブレーションが水中で沈んでいくシンキングという性質を活かして、キャスト後に好きなレンジ(水深)まで沈めて巻くことによって、様々なレンジを攻略することができます。
縦方向への動かし方
ロッドアクションでバイブレーションを地面に対して垂直にアクションさせる使い方が縦方向への動かし方です。
バイブレーションをリフトアンドフォールさせることによって、上方向と下方向にアクションを出すことができます。
上に引っ張る時はバイブレーション固有のアクションを出すことができます。
また下方向へは、ストンとまっすぐ落とすだけでなく、扱うバイブレーションの機種によってシミーフォールとよばれるゆらゆらと揺れながらフォールするものもあります。
バス釣りで扱うバイブレーションのタックル
バス釣りでバイブレーションに合うロッド
バイブレーションは空気抵抗が少ないルアーですので、遠投しやすいルアーです。
遠投だけを考えると硬めで長いカーボンロッドが良いですが、硬すぎるロッドはブラックバスのバイト(食いつき)を弾いてしまう場合があります。
弾いてしまう対策でグラスロッドにしてしまうと、ロッドの戻りの遅さから遠投ができなくなってしまいます。
おすすめのロッドは、ファーストテーパー(先調子)で6.10ft前後の中弾性カーボンを使用したロッドか、グラスコンポジットのロッドです。
バス釣りでバイブレーションに使うリール
ハイギアのリールを使うことで、バイブレーションが物に当たった時に手に伝わりやすかったり、水中の水流変化がわかりやすくなります。
よって、バイブレーションにはハイギアのリールをおすすめします。
バス釣りでバイブレーションに使うライン
バス釣りでバイブレーションに使うラインは、ナイロンライン、PEライン、フロロカーボンラインの3種類を状況に応じて使い分けます。
それでは、それぞれの特徴をみていきましょう。
ナイロンライン
沈みにくいナイロンラインの特性を活かし、バイブレーションでナイロンラインを使う場面は、春から夏にかけて、ウィードが少し伸びてきている上を通す時に使います。
PEライン
バイブレーションでPEラインを使う場面は、伸びたウィードやウィードの間を通す時に使います。
伸びがなく、ウィードなどのやわらかい物の対してPEラインは強いので、ウィードを切りながらバイブレーションを巻くのに適しています。
フロロカーボンライン
フロロカーボンラインは岩などの硬い物に対しての強度があるため、ゴロタ石や捨て石が多いハードボトムで使うことができます。
また、ウィードを切ることにも適しているラインなので、PEラインを使う場面のような状況でも使うことができます。
バス釣りでバイブレーションに使うラインの太さ
ラインの太さによって、レンジ、アクション、飛距離の3つの要素が変わります。
太いラインは、レンジが浅くなり、アクションがタイトになり、飛距離が落ちます。
細いラインは、レンジが深くなり、アクションがワイドになり、飛距離が出ます。
バイブレーションでよく使われるのは、ナイロンラインやフロロカーボンラインであれば10lb〜14lbです。
PEラインであれば、1.5号〜3号です。
自分がバス釣りをするフィールドや使い方に合わせてラインの太さを選びましょう。
バス釣りでバイブレーションを使う時期
バス釣りでの春のバイブレーション
春からウィードが伸びてくるので、そのウィードの上を通すのにバイブレーションを選ぶことが多くなります。
また、エサに反応しないポストスポーンのブラックバスに対しても有効です。
バス釣りでの夏のバイブレーション
夏は、サーモクラインを攻略するのに非常に有効です。
また、ディープ(深場)にいるブラックバスに対してリフトアンドフォールで狙ったりします。
ディープにいる個体はワカサギなど、果敢にエサを追い回している個体が多いため、ラトルが入っているバイブレーションで狙うと効果的です。
バス釣りでの秋のバイブレーション
秋は、広範囲に散ってしまったブラックバスを探すのに使われることが多いルアーです。
バス釣りでの冬のバイブレーション
冬はディープを狙うのによく使われます。
冬は1箇所に固まっていることが多いため、スレさせないためにもサイレントのバイブレーションを使うと効果的です。
バス釣りでのバイブレーションの3つの根がかり対策
バイブレーションはボディが細く、リップも付いていないので根がかりしやすいルアーです。
今回は、根がかりの対策を3つ紹介します。
バイブレーションの重さや巻く速さを変える
バイブレーションの重さを変えて、少し上のレンジを巻くようにしましょう。
また、同じバイブレーションでも巻く速さを上げることで、少し上のレンジを引くことができます。
タックルを変える
ロッドは硬め、リールをハイギアにすることによってバイブレーションが何かしらの物に当たった直後に、根がかりを軽減することができます。
フックを変える
トリプルフックからダブルフックに変えることによって根がかりを軽減することができます。
フックポイントが必ず上になるように取り付けましょう。
バイブレーションで釣れない時に見直すこと
バイブレーションで釣れない時は、ラトルや色などのバイブレーション以外で問題が起きている可能性があります。
それでは、バイブレーション以外の釣れない原因となりうるものをみていきましょう。
ライン
新しいラインやPEラインでは釣れるのに、しばらく使っているフロロカーボンラインやナイロンラインでは釣れない場面があります。
このほとんどの原因は、糸グセによるものです。
糸グセが付いてしまったラインでバイブレーションを使うと、糸グセがバネのような働きをしてしまいバイブレーションの動きが悪くなります。
新しいラインに巻き替えるか、引っ張って伸ばすなどして糸グセを取るようにしましょう。
フック
根がかり回避を考慮してダブルフックにしてしまうと、急に釣れなくなることがあります。
これは、トリプルフックの大きさや重さで出ていたバイブレーションのアクションが、ダブルフックに変更した影響でアクションが変わるためです。
まとめ
1年中使う機会の多いバイブレーションですが、ほんの少しの違いで釣れなくなってしまうような微細なルアーです。
釣果は細部に宿りますので、ぜひ細かいところにもこだわって、バス釣りでバイブレーションをつかってみてください。
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