フラットサイドクランクの季節ごとの使い方解説

フラットサイドクランクの使い方 バス釣り用ルアー

フラットサイドクランクを使いたいけど、ラウンドタイプとの違いや使い分けが分からず、出しどころに困っている方は多いのではないでしょうか。
今回は、フラットサイドクランクをラウンド形状のクランクベイトと比較し、使用するにあたってのメリット・デメリットや、季節ごとの使い方を解説します。

フラットサイドクランクを使うメリット・デメリット

クランクベイトのボディ形状は、フラット形状とラウンド形状に大きく分類できます。
それぞれを比較したときに、フラットサイドクランクを使う1つのメリットと2つのデメリットがあります。
それでは、詳しくみていきましょう。

フラットサイドクランクのたった1つのメリット

フラットサイドクランク

フラットサイドクランクが生まれたのは、アメリカのテネシー州と言われています。
テネシー州は比較的水が澄んでいる場所が多く、ストラクチャー(障害物)も少ないので、ラウンド形状のクランクベイトではディスプレイスメント(水押し)が強すぎたのです。
そこで、ラウンドボディの両サイドを削り、水を流す形状にし、ディスプレイスメントを下げたのがフラットサイドクランクです。
よって、フラットサイドクランクのメリットは、ワームを入れたくなるようなクリアな性質のフィールドであったり、人為的プレッシャーが高いフィールドで使っても釣果が出ることです。
また、ミノーやシャッドのローテーションの中の1つに加えることができます。

フラットサイドクランクの2つのデメリット

飛距離が出ない

池とロッド

フラットサイドクランクは、ラウンド形状のクランクベイトの両サイドを切り落とした形状をしているので、その分ボディも軽くなっています。
それに加え、切り落とした面が平らなために風の抵抗を面で受けてしまうため、キャスト時に回転しやすくなります。
よって、ラウンド形状のクランクベイトと比較すると飛距離が出ません。
飛距離を出すのであれば、バルサやシダーウッドなどの木材で作られているフラットサイドクランクではなく、ABS樹脂で重心移動システムが入っているものを選ぶといいでしょう。

根がかりしやすい

2つのクランクベイト

フラットサイドクランクは、フックがボディからはみ出てしまうため、根がかりしやすいです。
よって、ラウンド形状のようにストラクチャー(障害物)に当てるような使い方ではなく、ストラクチャーの横やウィード(水草)の上を通したり、何も物がない中層を巻いて使います。

フラットサイドクランクのメリットとデメリットを理解することで、季節に応じた最も適した出しどころが分かってきます。
それでは、詳しくみてみましょう。

フラットサイドクランクの季節ごとの使い方

フラットサイドクランクの春の使い方

桜と湖

三寒四温の春は水温も上下しやすく、水中のバクテリアが死滅してしまい、水質がクリアになりやすい時期です。
それに加え、春はスポーニング(産卵)を意識したブラックバスはエサを捕食するために浅いレンジ(深さ)を意識するため、中層を引くことのできるフラットサイドクランクの出番となります。
気温も上がり水温が安定しはじめると、水中のバクテリアも安定してくるため、水中が少しずつ濁ってきます。
濁りが入ってくるとラウンド形状のクランクベイトの出番が増えてくるので、晩冬〜早春にかけて、水質を見ながらフラットサイドクランクを使うようにしましょう。

フラットサイドクランクの夏の使い方

ブルーギル

の水温上昇に伴い、溶存酸素量の多い水面付近にブルーギルが群れで固まっているのを見かけることが多くなってきます。
ブルーギルの多いフィールドでは、フラットサイドクランクが有効です。
下からブルーギルを狙っているブラックバスに対して、フラットサイドクランクで中層を通し、下から食いあげるようなイメージで使うといいでしょう。
しかし、20cmを超える大きなブルーギルが居るフィールドでは、ラウンド形状のクランクベイトやマグナムクランクなどが有効になってきます。
自分がバス釣りをするフィールドでは、どのようなエサとなる生き物が生息しているか、どのような大きさかなどを必ず確認するようにしましょう。

フラットサイドクランクの秋の使い方

池ともみじ

「秋はマキモノ」と言われるほど、クランクベイトバイブレーションなどの巻物系のルアーが有効になります。
のフラットサイドクランクは、機械的に様々なルアーをローテーションする、システムクランクのような使い方がいいでしょう。
ラウンド形状の波動の強いクランクベイトからスタートし、反応がなければフラットサイドクランクへとローテーションし、様子を見ながらミノーやスピナーベイトへとシステム的に使い分けることをおすすめします。
様々なルアーをローテーションし、そのときに合ったルアーを見つけていく一部にフラットサイドクランクを入れることによって、ルアーローテーションの引き出しを増やすことが出来ます。

フラットサイドクランクの冬の使い方

雪と湖

になると水温が低下し、水中のバクテリアが死滅することによって、水質がクリアアップするフィールドが増えてきます。
冬の定番ルアーとも言えるシャッドやジャークベイト、ロングビルミノーの中にフラットサイドクランクを入れてみましょう。
シャッドやジャークベイトはサスペンドの物が多いため、ゆっくり巻いて止めて食わせることに優れています。
フラットサイドクランクは、浮力が高いものが多く、ただ巻きでゆっくりと引いてきて食わせることに優れています。
冬に使うルアーはサスペンドの物が多い中で、浮力があってディスプレイスメント(水押し)が抑えられていて、ゆっくりと引いてこれるルアーはフラットサイドクランクにしか出せないアクションです。

まとめ

フラットサイドクランクは、その適度な波動から、プレッシャーが高い日本のフィールドに合っているルアーの1つです。
ぜひ、フラットサイドクランクを季節ごとに使い分けてみてください。

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